清水寺は、平安遷都以前から京都にある古寺の一つ。778年に延鎮上人よって開山する。延鎮上人は、「木津川の北流に清泉を求め行け」という霊夢を受け、音羽山麓にある滝にたどり着き、そこで出会った行叡居士から霊木を授かり、千手観音像を奉刻し観音霊地を護持するように遺命を託された。その後、延鎮上人は「観音の化身である」と悟り千手観音を刻んで草庵と観音霊地とした事が始まりである。
その後、清水寺は、霊験あらたかな観音霊地として広く永く信仰を得てきた。「枕草子」や「源氏物語」といった古典にも東上し、能狂言や、歌舞伎、落語にも登場するなど、階級を問わず敬愛されている。