名称:旧中村家住宅
構造:主屋1棟 土蔵1棟 はかばり1棟
建物総面積:430平方メートル
中村家は、18世紀中頃から続いた呉服商で、屋号は「糸屋」と呼ばれていた盛岡で屈指の豪商であった。この建物は藩政末期1861年に建てられたもので、東北地方では数少ない現存する町屋である。特に商家としてあまり増築などが行われず、江戸時代末期の特色が、二回が発達したり、戸棚や押入れが多く作られるなどよく残されている。商家の原型が残されている珍しい建物である。
みせ
表通りに面したみせ先。外側は格子窓、内側は蔀戸となっている。客は腰をかけ畳の上の敷かれた呉服の品定めをしていた。
かんざ
2階部分まで吹き抜けとなっており、化粧貫きが何段にも飾っている。空間を広く使う工夫がなされている。
構造・意匠ともにこの時代の特色がよくみられる。店舗スペース、居住区、土蔵、そして二階と豪商の町屋の様子が伺える。